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「塩締め」は、ささみのようなぱさぱさ感のある肉や、真鯛のような魚にもつかえる調理方法の一つです。一つ手間を加えてあげるだけで、それぞれの素材の旨味をひきだすことが出来ます。また、買ってきたお刺身が、ちょっとの手間ですごく美味しくなる方法もご紹介していきます。
塩締めささみと真鯛の場合
ささみや真鯛はそのままでも十分おいしい食材です。一手間をかけて、塩締めをすると
肉や魚の余分な水分を取り除き、身が引き締まり、いやな臭みも抑えてくれます。
また、旨み成分である、アミノ酸を増やして美味しくしてくれます。
真鯛やささみだけではなく塩締めは、ほかの肉や魚(あわない魚もあり)にも利用できます。
塩の加減だけ気を付けてあげればあとは簡単です。
塩の有無はどうちがう?
- 真鯛の場合、塩を振って15分前後で余分な水分がでて(生臭いにおいも)身がしまり扱いやすくなります。
- 塩締めした魚肉はたんぱく質が溶けて水分のバランスが保たれて食感もよくなります。
- 塩が足りない場合や、塩を振っていないと時間とともに生臭いにおいや、身が崩れてしまいやすくなります。
- ささみなどの肉の場合は、下味以外に塩を加えることで、たんぱく質が早く固まり、肉の旨味がにげないように抑える役目があります。
- 塩を加えないまま調理をしますと、味のしみ込みが悪くなったり、ぱさぱさの食感がくちに残ってしまいます。
塩締めの方法(真鯛編)
- 切り身に塩を多めに振ります(塩は約1%)
- キッチンペーパーで包んで水気を吸収させる
- 2をラップで包んで乾かないようにすること
- 冷蔵庫(チルド室)へ(1℃~5℃)
1日1回~キッチンペーパーが湿っていたら取り換えておくこと
※3~7日で食べごろになります。
塩締めの方法(買ってきたお刺身編)
勝ってきたお刺身を塩締めする手順はこちらです。
- 買ってきたお刺身をのせるまな板に、塩焼きでふるより多めの塩を均一にふります。
- そのまな板の上にお刺身(さく)をのせて、お刺身の上にまた同じ量の塩をふります。
- まな板を斜めにして30分ほど置きます。(水分が出てくるので、戻らないように斜めのままにしておくこと)
- 湿らせたキッチンペーパーでふきます。(厚手のキッチンペーパーでお刺身を包み水分を抑えます)この時刺身の塩を拭き取り、塩気が刺身にあれば、新しいペーパーにかえます。
- ラップをしないで、冷蔵庫のチルド室に30分以上置きます。
※食べるときはいつもよりしょうゆを控えめにして最初は食べてみてください。
塩締めの効果
塩締めには、酵素の働きを抑える作用があります。また旨味成分を身の中にしっかり留めてくれます。
塩の脱水作用で余分な水分が抜けます。この余分な水分には臭みのもとが含まれているので特有の臭いも抑えることができます。
また塩には熟成効果で身の弾力が増してもっちりとした食感が味わえます。
塩締めで熟成魚
熟成魚(エイジングフィッシュ)は、「寝かせて旨み引き出した魚介」をいいます。一時期「熟成」もの流行りましたが…。
魚は死んだあとに旨みが増して、口どけもよく、より美味しくなるといわれています。
ならば!釣ってくる!という方法も(笑)釣り好きのご主人やご友人がいたらぜひ!
釣り場でのポイントは2つです。
- 釣り場で内蔵などの処理をしてもらうこと。
- 生きている状態のときにストレスを与えすぎないこと。
※ストレスを感じすぎると旨み成分がなくなってしまうそうです。
釣って戻ったら、すぐに処理をします。(ここまでは時間との勝負!!)
- 魚をおろす
- おろした魚に塩をふる。
- キッチンペーパーで魚を包みバットに並べてラップをかける。
- 釣った時間+36時間寝かせる。
- 塩を洗い流して新しいキッチンペーパーで水気をふく
ここまでできたら、お刺身でいただいても、焼いても最高です!!
まとめ
塩締めをささみと真鯛の場合には、そのままでも充分美味しく食べることはできますが、塩締めすることにより、余分な水分を出し、なま臭いにおいを抑えて、身が引き締まり、歯ごたえもよく、さらに旨み成分のアミノ酸を増やして、さらに美味しくしてくれる効果があります。
塩締めよりお酢で締めるもののほうが、目にすることが多いですが、酢で締める場合にも塩で締めてからというのは、私は知りませんでした。(塩をふる程度だと思っていました)
お刺身の裏ワザは我が家でもやってみました。放置時間が短かめだったのか、高評価とはいきませんでしたが「いつものお店ではないね?」と言われたので。次回はちゃんと時間を見ようと思います。
塩締めは、すこしの手間で格段の味の差がでる方法です。覚えていろいろ使ってみてくださいね!